(SL)疾風的売れるショップ講座的ななにか(41/47)

8.ブランドを確立させる

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ここまで来れば、あなたのお店はお客さんから信頼されるようになってきます。
あなたの商品作成の技量やクオリティに対する姿勢に、一定の固定ファンもつくようになってくるでしょう。
この際ですから、あなたのお店をブランドとしてしっかりと確立してしまいましょう。

ブランドに必要なのは、お店全体を貫く統一感です。
ここから先は、私の不得手な分野ですが、できる限り書いていくことにします。

8-1.popのレイアウトデザインで商品の「やる気」を見せる

RLでは実物を手に取れたり間近で見ることができるので、RLのPOPには販促の意味しかありませんが、SLでは違います。
SLでのPOPは商品の顔です。

商品クオリティには自信があります。欠点も可能な限り潰しました。classifiedも打ってお客さんも来てくれました。
さて、あなたの商品の魅力は、お客さんにちゃんと伝わっていますか?
POPが手抜きだと、せっかく魂を込めて作った作品がお客さんに伝わりません。
海外のお店には「お前売る気ないだろ」みたいなPOPいっぱいありますよね。それをマネしてはいけません。

売りたいと思うのであれば、POPデザインには、商品のクオリティに対する心構えと同じぐらい気合いを入れないといけません。
幸いなことに、POPは商品と違って毎回デザインを変える必要性がありません。もちろん毎回変えてもいいのですが、店舗内でPOPデザインが統一されている方が印象は良くなります。これは規則性にすぐ気がつく人間の目のせいでもあります。奇をてらって色々デザインを変えると、店内が雑然とした感じ*1になってしまいます。

デザインを学ぶって大変そうですよね。
最初のうちは、作品を完璧にする方が手がかかるので、POPデザインまでは手が回らないかも知れません。ですから、開店時はとりあえずのデザインでもいいです。
商品と違って、POPは後でも差し替えられますので、一歩ずつ着実にやっていけばいいと思います。

-デザインを学ぼう

POPの印象というのはレイアウトデザインで決まります。
デザインなんか勉強したことないからわかんないよ。そう思いますか?
あなたはすでに商品のクオリティを上げるために、様々な努力や学習をしてきました。
おそらくGIMPの操作や、スカルプ作成のためにBlenderなども使えるようになれたはずです。ならばデザインも学習すればいいではないですか。

幸いなことに、デザインは基本的な決まり事を押さえているだけで、ぐっと見栄えがよくなります。
具体的には下の各書籍を参照して下さい。私は以下の順で勉強しました。

7日間でマスターするレイアウト基礎講座 (DESIGN BEGINNER SERIES)
欧文書体―その背景と使い方 (新デザインガイド)
カラーイメージチャート
Design rule index―デザイン、新・100の法則
デザイン・ルールズ デザインをはじめる前に知っておきたいこと
デザインする技術 ~よりよいデザインのための基礎知識
デザインの教室 手を動かして学ぶデザイントレーニング(CDROM付)
Typographic Systems―美しい文字レイアウト、8つのシステム
Balance in Design 美しくみせるデザインの原則

どれも入門用の書籍ですが、★印がついているものが特に参考になりました。この他にも色々買い込んで読んでますが、ハズレだったり初心者には難解すぎたりしたものは外してあります。ちなみに上記リンクはAmazonアフィリエイトになってますので、気になる方は本のタイトルから自力で検索してください。

-レイアウトデザインに汎用的な正解はない

最大限平たく(そして乱暴に)書くと、ここでいうレイアウトデザインというのは、画面内の各要素に規則性を持たせる事です。
一見無規則なデザインにも「規則性がない」という規則性があるわけです。
レイアウトデザインにおいて、最も基本的な規則は、左揃え・中揃え・右揃えなどです。ワードなど*2にもありますね。
次に、視線を集めるための要素(ライン、円、絵など)、さらに各要素の配置位置の比率(黄金比など)
そして、難しいのが要素に対する視線誘導を促すホワイトスペースです。

これらをうまく組み合わせればいいんですが、残念ながら、私は皆さんに責任を持って解説*3できるほどデザインというものを理解していません。私もまた勉強中のデザイン初心者なのです。
そのため、皆さんに「こうすれば良い」などのような汎用的なアドバイスはできません。
デザインというのは、対象物を、テーマに沿って目的にかなうように配置していくわけですから「こうすれば簡単だよ」なんて言えるわけがないんです。そんなものは、まやかしです。
対象物が違えばデザインのレイアウトももちろん変わってきますからね。ちょっと考えれば分かることです。

これでこの項を終わりにしようと思ってましたが、それではあまりにも投げっぱなしなので、うちの歴代のPOPを並べて見ていきましょうか。

まずは三作目AirLovelyCurlです
air-lovely-curl

まあ、なんといいましょうか、髪もPOPもサブイボが立つ出来ですw
このPOPでの狙いは、当時RLですでに下火になりかけてた「縦ロールを見せる」ことでした。
また、女の子が対象の髪なので、フォントもそんな感じにしようと考えていたのを覚えています。
パーミッション表示は一目見てわかるように。

テキストは最低限。
私がSLを始めた当時はFlexibleプリムが使えるようになってから1,2ヶ月だったので、Flexがまだ売りになってます。
また、当時は複数のサイズを入れているお店がZeroStyleさんしかなかったので、これも売りになってます。
右下には当時のロゴが入ってます。
これはブランド化を進めようと思い始めた頃で、同じロゴを入れる事で統一感を出すため、どこかにロゴを入れたいと思ったんですが、入れる場所がなかったためむりやり右下にねじ込んだ状態です。これはひどいw

beachprincess
五作目Beach Princess
だいぶすっきりしてきました。

shunshun-ver2

七作目ShunのPOP
左が一番始めに作ったPOPで、右が3日後に差し替えたPOPです。
なんでわざわざ差し替えたかというと、shunがユニセックスで使えるということがわかったから、それをアピールしようという意図がありました。
うちの第三世代のPOPでわかったことですが、ユニセックス商品はPOPでアピールしておかないと、海外の人は試しもしない場合が多いということでした。
特に男物が女物として使える場合は顕著です。

kaori

十作品目ぐらいのKaori
基本的にあまり代わり映えしませんね。新しいロゴを初めて使いました。
POPに枠がついたのは、RLデザイナーの「SLのPOPはwebのボタンと同じで周囲にスペースが必要。めいっぱい使うな」というアドバイスを受けたからですが、自分の中であまりアドバイスを消化できてなかったような気がします。今見るとこれでも目一杯配置しちゃってますね。
あー、ちなみに商品ネーミングは、歴代の物を見てもらうと分かるように、初めの頃は英語名でした。
漢字の名前にしたのは、海外の人にとって漢字というのは「漢字」というだけで魅力があるものだからです。また、漢字一文字だけの縛りにしたのは、普通の日本人名のように二,三文字の名前をつけると、POP上で漢字のウェイトが多くなりすぎて良くないかもなー。と考えました。レイアウトデザインでも配置が難しそうだし。
二文字以上の実名っていうのは、かっこよさだけで選ぶと中二病的になるし、かといって逆に平凡なものにすると面白みがないので、一文字だけにしてみました。というわけです。たいした理由じゃありませんねw

rikushun-overviewminami-overview
左は第三世代のPOPです。現在のPOPですね。
この世代のPOPはシンプルに、できるだけ高級感を出したいという意図がありました。そのため白とグレーのグラデーションをベースにしました。まあ、本店があんな感じなので高級もクソもないんですがw
まずベースデザインを作ってから、順次入れ替えていきました。
商品名の英字フォントで、商品の特性を表現しようとしています。一つのレイアウトデザインで許容されるフォント数は2(最大で3。同一ファミリーならあと1,2種類可)だと理解しているので、フォント選びにはちょっと時間をかけています。
上下のラインは上記Kaoriのように画像周囲の枠を意識しています。
なんかMacのようだと言われましたが、私の頭の中から出てきたオリジナルですw
Macは使ったことないですが、無意識に影響を受けているのかもしれないですね。

右2つ*4は、これまでのようにPOPだけで用途を表現できなくなったので、overviewとしてDEMOや各商品内に画像を添えています。
SLでは実際に装着してみないと、どんなものだったか忘れてしまって思い出せないということがあるので、画像を添付しておくのは親切でいいと思います。ただしアイテム点数が増えてしまうのが難点ですが・・・。インベントリ数を気にする人は削除してくれるだろう。ということで、とりあえずつけています。

最初の頃からくらべると、だいぶホワイトスペースを意識して作れるようにはなってきてるかなぁ。という気がします。当初はかなりゴチャゴチャしてましたからね。

ちなみに髪は、合成する時に毛先の切り抜きが問題になります。
愚直に切り抜くとフリンジが残ってしまって具合が悪いし、フリンジを無くそうとすると毛先まで削れてしまいます。そしてシャギー部はパッと見半透明に見えるので、そもそも切り抜き自体ができません。
ということで私は白バックで撮影して、Eliminate Whiteというフィルターで抜いています。毛先までキレイに合成できるので、このフィルターは使い勝手がいいですね。

参考までに、第三世代POPと同じ配置でも、ANNEROSE用に作るとこんな感じになりました。
kei-pop-mall-anne
女性の店舗と言うことで、できるだけ直線を廃すという意識で組んでみました。ちなみにこのアバターも私ですw
男性クリエイターが自分撮りで女性用POPを作る時は、服やらアクセサリーやら、かなり気合いを入れて買い物しないとだめかもですね。
この時も合わせるネックレスがなくて苦労した覚えがあります。
服はLAST CALLだったかな?LAST CALLの閉店セールで、端から端まで3,4万L$ほど買い込んだので衣裳的には助かってます。

レイアウトを見ると、センターの上の方がちょっとさびしいですね。
右上のロゴ位置は統一感ということで同じ位置に残したんですが、中途半端にバランスを崩しているように見えます。
別の位置にした方がよかったかもしれません。
パーミッションのアイコンも、直感的に分かるようにしました。
見比べてみると、受ける印象がだいぶ違いますね。レイアウトデザインは面白いなぁ。

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というわけで、上記で紹介した書籍などで各自勉強をしてみて下さい。知識は無駄になりませんよ?入門レベルとはいえ、デザインの基礎を知っているだけで、思いがけない所で役に立つことに、あなたはきっと驚くはずです。
また、良い本があったら私にも教えて下さいw

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  3. 人に説明するためには、内容を詳しく理解してかみ砕いて説明しなければいけませんが、私のデザインに対する理解は、よくて感覚的なものでしかありません []
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