日本の核武装議論
ニコニコのエントリの続きとして、今度はちょっと真面目に。
固い話かもしれないが、あなたがもしモノを考えられる大人なのであれば、せめてこのエントリの最後までは目を通してもらえればと思う。
いまの日本がどれだけヤバイのか。あなたも知るべき時に来ているのだ。
そして、政治を託す人を見極める目を持つ事が、あなた自身とあなたの子孫を守る事になる。
もはや他人事ではすまされない。
チャンネル桜の核武装に関する討論だ。一度は目を通すべき動画だ。
その理由を説明しよう。
一般的には核はダメ!みたいな感情的・情緒的な話しになりがちだが、核武装議論はそんな単純な話ではない。
政治、外交、経済、パワーバランス、日本人の意識、世界の常識などなど。
そういったモロモロの要素を考えないで核はダメなどと言うのは、しょせん子供の議論でしかない。
日本は世界の中で生きている。
ということは、日本人もまた世界の中で生きているということだ。
核武装の是非(いいのか、悪いのか)を考える上で、上記のようなモロモロの要素を考慮しないのは、全く意味がない。
ましてや、核武装の議論自体を感情的・情緒的な理由で「考えもしない」というのは、日本人の(ということはつまり、あなた自身の)生存権を自ら放棄しているのと同じだ。
なぜなら、思いっきりざっくりと書くと、国民国家というものは国民を守る義務があり、国民は国家の運営を任せる政治家を選ぶ権利(と義務)を持っているのは自明の通り。そこで、国民自身が「国家が身を守る方法」の議論すらさせないということは、国民自身が自らを守ろうとしないという事でもある。
竹島や尖閣諸島、東シナ海のガス田問題を見れば明らかなとおり、自らを守ろうとしない者は国土・資源を保持することもできない。
中国や韓国は、対馬すらも自国領だと主張する。こういった人が住んでいる領土を奪われた場合、そこに住んでいる人は敵国の住人となる。あからさまな戦争行為だが、そういうことだ。
対馬がもし落ちた場合今度は沖縄も欲しがるだろう。自分が住んでいないところだから関係ないという態度は浅はかな上に想像力の欠如を示しており、なおかつ愚かだ。どこまで無関心で済まそうとするのか。
仕事が忙しいから、そんな事考えている暇がない?
では聞くが、仕事が終わったらすぐそこで寝て、起きたらすぐまたそこで仕事を始めるのか?
一部の編集者やゲーム制作者などは、本当にそういう生活をしている。友人の週刊誌編集者は月に3日しか自宅に帰ってないと言っていた。他の日は気がついたら机の下で寝ているか、会社の仮眠室で寝るそうだ。
本当に忙しい、いわばどうして体調を崩さないんだと思ような人は本当にいるが、普通の仕事をしていればそんなハメにはならないはずだ。私もそうだが、せいぜい2徹が限界で、そのあとは終電なりタクシーなりで帰宅するだろう。年がら年中死にそうに忙しい人はそういない。繁忙期の後は楽になるはずだ。
コメントに仕事の愚痴を書いてくれというのではない。仕事から帰る時、家でシャワーを浴びる時、寝る前にビールを一杯飲む時。そういった時に、ぼんやりと考えてくれればいい。
1ヶ月に1回、半年に1回でいい。
ぜひとも関心を持って、一度調べてみてほしい。頭の片隅で考えてほしい。
さて、軍事力というのは、なにも攻めるだけのものではない。核軍備というものは、それだけで大きな抑止力となる。
こう考えてみてもらうとわかるかもしれない。
あなたが残業をして終電でやっと駅に着き、間隔の広い街灯が照らす薄暗い路地をトボトボと歩いて帰るとしよう。
まさか帰り道襲われるとは思わないだろう。
なぜなら、襲ったりすれば警察につかまるから、そんな事をする人はいないだろうと考えるからだ。
しかし、警察を恐れない者、捕まらずにすむと考えている者は、そんな事はお構いなしに襲ってくる。
夜道でのひったくり、傷害窃盗、ひき逃げ、そういった事件は全部が全部解決するわけではない。
あなたは身を守る手段を持っていない。
警察だけが頼りだ。
でも、襲われてしまう。
なぜなら、自分で身を守る手段を持っていないから。
これがいまの日本の状態だ。
襲われるのは日本。襲うのは、ロシア、中国、韓国(北朝鮮は地政学上の理由で脅威ではない)
警官はアメリカだ。
しかも、この警官、自分の都合でしか動かない。
アメリカにはアメリカの国益を守る義務があり、アメリカの国益を守る上で日本と安保条約を結んでいるに過ぎない。
日本はといえば、自前で軍隊を整備することなく身を守れると、これ幸いと安保に乗っかっているに過ぎない。
そのアメリカの国力は衰退しつつあり、このままアメリカに頼り切ったままだと日本も一緒に沈没しかねない。アメリカが日本の安全保障から手を引いた時、日本は無防備のまま取り残される事になる。
現在の自衛隊では、日本の長すぎる海岸線全てを守るのは無理だから、戦略としては攻められる前に攻められないような状況を作らなければならない。
上の例で言えば、いまの日本は2センチぐらいのポケットナイフを持って、夜道を歩いているのと同じだ。
中国は弾道核ミサイルの照準を日本の大都市に合わせてるのは周知の通りだが、ポケットナイフ程度で飛び道具を防げるわけもない。
そうなる前に、日本も自前で抑止力を持つ必要がある。核も持たずに常任理事国などとは片腹痛い。
核武装をするというのは、暗い夜道を警官と連れだって歩いて帰るようなものだ。
冒頭で紹介した動画を聞いていてなるほどなと思ったのは、外交(国連含む)というのは一定のルールにのっとって行われるが、「ルールを作るのはパワー」だ。ということだ。ここで言うパワーとはもちろん軍事力の事だ。場合によっては経済力の事もあるが、安全保障上では軍事力がパワーの根源だと考えて差し支えない。
外交では、パワーを持っていて初めて自らに不利なルールを拒否できる。
このことは明治維新時の列強との不平等条約を見れば明らかだ。
ルールはパワーを持つ者を保護する。弱者を保護するルールがあるのは、そうしたルールもあったほうがいいと「パワーを持つ者が」考えた結果に過ぎない。
この点は非常に重要なのにも関わらず、日本人は全く認識していない。というよりもむしろ勘違いをしている。ルール遵守は美徳なのは間違いはないが、ルールを下支えするパワーを無視していれば、いつか必ず足元をすくわれる。
たとえば、日本の犯罪率の増加は、ひとえに抑止力不足という側面もあるだろう。必ず捕まって必ず罰せられるというのが犯罪に対する抑止力だ。警察のお役所仕事化、検挙率の低下などの結果、いわゆる日本の安全神話というのはあっさり崩れ去った。少年犯罪の増加に対しても、20歳以下も成人として厳しく裁くようになれば、子供の人を人とも思わないような犯罪も減るかもしれない。
これがルール(この場合刑法)を下支えするパワー(警察力、罰則の適用)だ。
まずパワーがあり、次にパワーがルールを作る。
絶対だと勘違いしがちなルールは、パワーによってねじまげられうる。
要するに、まず最初にパワーありきなのだ。
アメリカが日本の安全保障から手を引く危険性がある以上、核武装が必要か否かそれをまず考える必要がある。核武装が必要という結論が出たとしたら、実行に移す前に憲法改正をせねばならず、憲法改正をするためには、なぜ憲法改正が必要なのかのコンセンサスを得なければならない。
憲法改正が必要かどうかのコンセンサスを得るための議論の前に、いまの日本の状況がどうであるか、どのように身を処すべきかの議論をしなければならない。
というわけで、核武装を考えるということは、日本を取り巻くあらゆる問題を再考しなければならないということでもある。
考えるべき事は恐ろしく多い。これはもうものすごい大変だ。
冒頭で紹介した動画は、そういった包括的な視点の一部を幅広く紹介してくれている。
いまの日本がどれだけヤバイのか。あなたも知るべき時に来ているのだ。
そして、政治を託す人を見極める目を持つ事が、あなた自身とあなたの子孫を守る事になる。
もはや他人事ではすまされない。
無防備に暗い夜道に立っている事に気づいてからでは遅いのだ。
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投稿日時
2008 年 8月 9 日 - 18:05 カテゴリ: 雑記.
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Semi Yue 2008 年 8月 10 日 - 19:05
こういう話は、経済と宗教と兵力と軍事同盟と国と国の繋がりを理解するともっといろいろ考えられるかもしれませんね。
例えば、北朝鮮は中東戦略に対して重要な立場にありますし(ほんの少し調べただけでわかります)、上海条約機構と北大西洋条約機構は宗教的な側面で協力体制にあります。
オシラク・オプションで実際に火を噴いていますが、中東を考えると北もおろそかにする事はできません。
根本的に、テロ組織にとってザルの日本に核武装を認める国は皆無でしょうし、単純に経済制裁の理由を提供する事になります。
ああ、あとは軍事同盟に関しては兵器に使用される機器の生産や技術という観点も必要ですねw
ロシアが中国が…という話は、9.11後の世界情勢にとっては時代遅れの考え方になりますw
最初、中国陰謀論を唱えていた人もいますが、資本主義と共産主義だけでは決定的に考え方が足りなくなります。
核武装しなくても、シンガポールのようになるという手もありますよw
あそこの兵力に関しては説明もいらないでしょうし。
まぁ、オシラク・オプションが再度起こる前に中東への核拡散をどうにかしたい6カ国会議で拉致家族に拘りすぎた今の政府ではそのうち…という気はしますねw
どうにも、世論自体といいますか、マスコミの視野の狭さが気になります。
日本もアメリカもロシアもA-WACSは持っていますが、NATOとの兼ね合いがある以上、独立国家に侵攻する事は中国もロシアもあり得ません。
それこそ、日本が中国、ロシアで自爆テロでも繰り返さない限りは。
あに二つの国は、日本人が思っている以上にイスラム武装勢力と戦っていますよ。